数値脳の鍛え方
今日は数字のお話をいたします。
私の会社は月次決算としております。
8店舗分のそれぞれの損益計算書が、毎月10日から15日の間位に経理部門から頂戴しています。
その数値を見ながら、伸ばすところや改善するべきところを見つけ出し、具体的な行動計画へと落とし込んでいます。
この損益計算書を使い、どのような対策を立てていくかについては、大学生時代から始めておりますので、25年近くとなります。
数字と言うものは誰が発明したかはわかりませんが、とてつもないものです。
数値を上げるために、具体的な原因を考える。
原因があっていて、確実に行動さえすれば、思い通りの数値を出すことができます。
逆に、数値を出すための原因を間違えれば、大幅にずれた数値となってしまいます。
管理職になるまでは、ある程度ざっくりとした数値の把握で良いのですが、幹部になるには、この数値を自在に操れなければなりません。
売り上げが上がっても、人件費が多ければ最終利益は出ない。
売り上げを大幅に上げても、広告宣伝費を使いすぎれば利益は出ない。
人件費効率を上げようとすれば、一人当たりの負荷が多くなりすぎ、結局は数値が出てこない。
売り上げ
原価
粗利益
人件費
物件費
営業利益
営業外収支
経常利益
税引き後準利益
この辺の数値と、各拠点別の、それぞれの内訳の詳細まで頭に入っていなければ、確実性のある対策を立てることはできません。
私は、学生時代から、この損益計算書と貸借対照表を、自分で作り、様々に趣味レーションをしてきました。
妄想ですよ妄想。
こんなに利益が出たらいいな、自己資本利率がここまでになったらいいな、キャッシュがこんなにあったらいろいろなことができるな、スタッフの年収ここまであげたらどうかな。自分の年収をここまで上げちゃおう。
Excelでそれを作って、数字を入れて遊ぶんです。
それを何年も何年もやってると、自然と頭に入ってきます。
そして重要な事は、その数値を変化させるためには、具体的にどのような行動や活動、スキルやテクニック、情報やキーマンが必要かを考える。
それを何個も何十個も考えてそれを行動していく。
仮説というか原因なのですが、それが当たるとほんとに嬉しい。
中小企業の多くは、この月次決算をやっていません。
赤字が多いと言われる中小企業ですが、赤字幅はマイナス3,000,000円前後。
黒字であっても+ 3,000,000円前後。
月々250,000円。
1日10,000円多く利益を上げるかどうかで、黒字か赤字が決まる。
しかし赤字が多いのは、この月次決算、損益計算書を見ながら、具体的な対策を考えていないからだと思います。
私は大きい数字を操る事は苦手ですが、小さい数字を出すための仮説を考えることはできます。
ゲームみたいなものですから、そして自分で考えた攻略法をやってみて、どうだったかの特典を損益計算書で毎月見る。
そうやって楽しみながら仕事をしております。
整備原価を下げるための具体的な交渉方法。
労働分配率を下げるための、パートタイムスタッフと正社員スタッフの活用。
年間キャッシュフローを10,000,000円浮かせるための、銀行との返済計画交渉。
車検の単価を上げるための、トークスクリプトとそのロープレ練習。
長期的にキャッシュフローを潤沢にするための、買い掛け売掛のサイトの変更について。
資産を圧縮するための具体的な方法。
様々に数値を変化させるため、具体的な行動仮説を立てて行ってきました。
多少は財務体質が良くなっている方は思います。
人材育成の観点から考えると、数値と言う結果を出すために必要な具体的な行動を考えること。
それができる人に育つこと。
そのためには、数値でストーリーを語れる脳細胞を回路を形成する必要があります。
それは回数により成立します。
私の主催する勉強会では、その数値ストーリーについてこれから着手していきたいと思います。