お前!何を言ってるんだよ!すぐに謝りに行け!!

これは実話です。
お前何言ってんだよ!!
今すぐに謝りに行ってこい!!
こう父言われたのは、私が20代前半の頃です。
当時私は、自動車販売店の一営業マンでした。
その店は、本社の機能も兼ねていたので、様々な取引先さんが出入りをします。
特に、スズキメーカーの方がおおい。
彼らは、何とか1台でも多くの車を、我々販売店に売ってもらいたいと営業に回っています。
メーカーの担当者や、その人が所属する拠点での、月間の登録台数が少なければ、我々販売店に、自社登録をお願いしに来ることもしばしばあります。
私は当時、赤字だった店舗の立て直しをしておりました。
自社登録すると、いつも赤字になるので、私は嫌だったんです。
何月か忘れましたが、月末に、メーカーの担当者が、自社登録のお願いをしに来たのです。
私はついかっとなってしまい、その担当者を叱責してしまいました。
相手の方は、私よりも年上の方です。
それを見ていた父から、叱られ、後で営業所に謝りに行ったことがあります。
その時に言われた父の言葉は、今でも忘れません。
いいかトモヒロ。
取引先とは、取引をしなければならない。
駆け引きをしてはいけない。
どちらか一方が、自分の利益だけのために、求めてくるものを駆け引きと言う。
メーカーからお願いされれば、できるだけ聞いてあげる。そういうのメーカーを見ているから、ちゃんと後で返してくれる。
あちらがお願いする時もあれば、こちらがお願いする時もある。
それが成り立つのか、取引と言うものだ。
お互いに、ウィン、ウィンの関係を築くこと。
彼らだって人間なんだから、歳下から言われれば、腹も立つだろう。
腹が立ったらば、どこかでそれを収めなければいけない。
もしお前が謝りに行かなければ、その人の腹の虫は収まらず、何かの形になり、自分の会社に跳ね返ってきてしまうことがある。
いいか、商売と言うものは、そういうものなんだ。
このように言われたのです。
正直、若かったこともあり、なかなかふに落ちませんでした。
腹に落ちたのは、それから10年ぐらい経ってからだと思います。
さて、他力の活用についてのお話をします。
他力と言うものはとても面白いものなんです。
基本的には、他人活用。場合によっては、ツールや、システム、IT等の力も活用する。
この他人活用についてなんですが、活用度合いにはレベルがあるんです。
これは、人であるからです。
コバック本部の社長からいただいた、本気で表す紙があります。
できるときにやります。
やれたらやります。
一生懸命やります。
すべてに優先してやります。
すべての時間をかけてやります。
寝る間も惜しんでやります。
だったかな?
例えばこれが、相手の方が、こちらに協力してくれると言う本気度合いにも当てはまります。
他人活用は、あくまでも人ですので、本気でやっていただければ、とても強い武器となります。
大切な事は、相手が、本気でこちらの助けになってもらうと言うことです。
そのためには、中国古典であれば、欲しいならまず与えよ。ではないですが、良好な関係を築いておくことが必要となります。
AMJさんから、言われちゃったからなぁ〜。
やるしかないよね。
あの上司から言われたから、やろうぜ!!
このようになれば1番良いです。
今思い返すと、父が教えてくれたのは、ここにつながるのではないでしょうか。
概念的な話はここまでとして、具体的に他力活用について。
他力活用するには前提が必要です。
目標達成メカニズムにおいて、障害管理というものがあります。
目標を達成するのを阻害する9つの障害。
やる気が起きなくなる。
やり方がわからなくなる。
やれる能力が足らない。
やる数が足らない。
物理的に忙しくてできない。
他力が活用できない。(部下や仲間)
競合が強すぎる。
環境が変わりすぎる。
突発的なものでできない。
それらを予測し、自分で打破策を考えれば良いのですが、対策が浮かばない時があります。
その場合、他力活用は、情報をもらうと言うことになります。
また、やる気が起きないと言う時もあります。その場合活用は、メンターに相談して話を聞いてもらうと言うことになります。
能力が足らない場合、トレーニングや傾向をしてもらうことになります。
物理的に忙しい場合であれば、忙しくなくなる仕事の整理のアイディアをもらったり、代わりにやってもらう等の活用があります。
他力活用方法は、様々あるのですが、あくまでも最終的に障害を打破するのは自分であるため、どこまで活用させてもらうか、何について協力をしてもらうかを明確にしておくことが必要です。
今現在の自分が目指している目標に対し、発生する障害を予測し、打破策が浮かばないものがあったとします。
その一覧表を書き出します。
次に、その自分ではわからないこと、できないことをであっても、他の人だったらばできる場合、知っている場合があるはず。
そこで、一つ一つの障害に対し、キーマンを設定していきます。
キーマンを選ぶ際に、好きとか嫌いとか、相談しやすいとかしにくいではなく、確実に解決するヒントを持っているか否か、確実に解決できる力があるかいなかで判断をしていきます。
仮に浮かばない場合あっても、そのヒントを持っていそうなキーマンをリスト化していきます。
そこまで出れば、後はアポを取って、会いに行くだけとなります。
ちなみに、キーマンの中には苦手な人もいるはずです。嫌いな人もいるはずです。
ですが、自分の目標達成を阻害する障害を打破できるヒントを持っている人です。
活用しないではありません。
嫌いな人、苦手な人の、嫌いなところ、苦手なところを10個書き出そうと思えばいくらでも書き出せます。
しかし、その人の良いところについて書き出そうとすると書き出せません。
自分の思考の中にバイアスがかかってしまうのです。
このバイアスのリミッターを外すということが必要となります。
心理学で何と言うのかわかりませんが、その外し方は、とにかく自分より優れているところ、尊敬するところをたくさん書き出すということです。
これをやると、苦手だけど、この人やはりすごいなぁと言う気持ちになります。
そうすると、相手に頭を下げて、教えを乞いに行こうとする気持ちが芽生えます。
その訂正で相手に接しようとすると、相手の方も、嫌な気持ちはしません。
かえって優しく対応してくれるようになるのです。
そうすると、意外と良い人だったかもしれない。
そのような気持ちになり、その後長い付き合いになったりするんですよ。
この話は、80代を超えてもご活躍されるタレントのデヴィ夫人。
テレビ番組で若い女性タレントに問いかけをしていました。
お金持ちで普通な人と、お金がないけれども好きな人。どちらを愛せますか?
普通は、お金がないけれども好きな人と皆さんいます。
彼女は、こうおっしゃいました。
お金持ちの方は、お金持ちになるための努力をされています。その努力、仕事への姿勢、周りの方へへの配慮を見ていると、尊敬の心が生まれます。尊敬の心は、いつしか好意になります。尊敬してる方が、私に優しくしてくれるということで、そこに嬉しさがあり、愛が芽生えてくるのです。(相当脚色してますがざっくりこんな感じです。)
相手の好き嫌いと言う表面的な考えではなく、
その人が他力活用するに値する成果や情報持っている、そこに至るまでのプロセスがあるはずであり、そこに努力があるはず。
そこをたくさん書き出すと、尊敬へと変わるんです。
話が長くなりましたんで、しめます。
双方にとって良い関係を築くこと。
相手が、本気で助けたいと思えるように、こちらも本気で相手を助けてあげること。
目標達成を阻害する障害管理において、障害の書き出しと、キーマンリストを作成すること。
後はお願いをしに行くこと。
そして、その人のおかげで、障害が打破できた場合は必ず、お礼をしに行くこと。
そして、絶対に一生その恩を忘れないこと。
彼がとても重要です。