色即是空・空即是色と会社経営
色即是空
空即是色
これは、般若心経の一説に出てくる文字です。
小学校の高学年位から、母が夜な夜な般若心経を唱えるのです。当時は、訳は知りませんでしたが、その後の自分の人生において、大きな思想の変化へとつながりました。
色(しき)と空(くう)は、違うように見て一緒であり、一緒のようであり違う。
この解釈は本当に面白い。
この世の万物は、形を持ちその形は狩のものであり、本質的には空であり、普遍なものではないと言う意味ある。(Google)
仏教的な意味をよくわかりませんが、マトリックスと言う映画を見ていて、表面上見えているものの裏側にあるものを意識するようになりました。
また、そうやって疑うような目を見るようにしてから、右は右だけど左の場合もある。
上は上だけど下の場合もある。
きれいはきれいだけど、醜い場合がある。
光ってはいても暗いものもある。
と言うように、単純に目の前に見えている存在だけを捉えるのではなく、その反対面やその裏側にあるものを考えようとするきっかけとなりました。
道教思想、タオ、老子の教えの中にも似たようなものが出てきます。
光と塵と一緒とか、美しいと醜いは一致とか。
私にとって上は上であるけれども、上の人から見れば下である。
私から見れば右側ですが、相手から見れば左側である。
反対的に、物事を考えるということでは、脳力開発の両面思考のところでも出てきます。
さてさて、いろんなものにこれを解釈して仕事をする上での考え方に活用します。
頑張っているけれども、頑張っているのか。その裏側というか、その奥には何があるのか。
私、頑張ってるから!!
と言われて、君は頑張っていないよ!!
と言ってくる人はほとんどいません。
言う人は誰にしても、必ずその人が言っていることの裏側を見ようとする。
疑うのでは無いのですが、あえてわざと意図的に、裏側や、言っていることの反対面を見ようとする。
すると、???、本人が言ってる事は言ってることで正しいが、本当に正しいのだろうか?
と言うような疑問が出てくる。
そうすると、もう一回そのリソースをきちんと調べなければならない。
確実で、確定性があるものなのかどうか。
特に会社経営においても、店舗経営においても、人の育成においても、この現状を正確に把握するのはとても重要です。
現場の把握方法が間違っていると、原因分析能力があったとしても、必ず誤った原因を特定してしまう。
誤った原因ですので、その対策も誤った対策となります。
誤った対策は、誤った行動を生みます。
誤った行動は、多少前進はするのでしょうが、効率の悪さにつながります。
効率は、かけた労力に対し、得られた成果の割合です。
現状把握が正確でないと、効率が悪く、時間をいたずらに浪費してしまう可能性があります。
色即是空から、必ず裏側を見ようとする。反対側を見ようとする。
この回数を増やす事で、脳細胞回路に反対面を見ると言う回路を新しく作り、ニューロコーディングしていきます。
会社内で発生するクレームにおいても同じです。
スタッフが報告してくる内容だけを鵜呑みにしてしまうと、誤ったクレーム処理をしてしまう。
会社経営においても同じです。
大丈夫大丈夫と言われていても、大丈夫ではない場合がある。
経営者とは、店舗の経営者とは、管理職とは、人を育成する側の人は、常に相手を信じて、相手を信じない事が必要となります。
なぜなら、誤った判断をしてしまうからです。